先生大好き(那智×真奈美)


家に帰宅した那智は部屋の中の甘い匂いにつられ、すぐに台所へと移動した。
するとそこには同居している真奈美がチョコレート作りに奮闘していた。
チョコを湯せんしている最中なのか、混ぜるのに必死なようだった。
鞄をリビングにあるソファーに置き、真奈美の姿が見える場所から一生懸命な姿を暫くジッと見ていた。
だがどんなに見つめていても中々気づかない事に拗ねた那智は、自ら真奈美の元へと近づいて行った。


「真奈美、ただいまー」
「あ、おかえり那智君」


那智の帰りに気づくと真奈美は笑顔で手招きした。
自分の為にチョコを作っている真奈美に上機嫌だった。
だが、テーブルの上の出来上がったチョコ達と今真奈美が鍋で作っているチョコを見て一瞬笑顔が止まった。

…一人に渡すには流石に量が多すぎる。

那智がそんな事を考えている間も、真奈美は機嫌良く鼻歌を歌っていた。


「ねえ、誰にチョコレートあげるの?」
「それは勿論、那智君とお隣の慧君と……」
「目の前の好きな男以外にチョコ、あげるんだー」


すると、いきなりグッと那智は真奈美の手首を思いっきり掴んだ。
どうしたのかと思い作っているチョコから那智の顔へとサッと顔を動かした。
そこでやっと那智がひどく怒っていると、笑っていない目と握っている手の力でさすがの真奈美も察した。


「い、痛いよ…。他の男って慧君やB6の先生やGTRの先生方よ!特に慧君は毎日那智君の事とかでお世話になってるからそのお礼よ、お・れ・い!!」
「俺以外の人にあげるなんて許さないよ」


那智が真奈美の耳にキスをすると、いきなりの事もあったのか真奈美の身体はビクッと反応した。
それと同時に耳と頬が一瞬で真っ赤になった。
那智はクスッ笑いながら、また何回も耳に態と音をたてるように軽いキスをした。
片方だけじゃ可哀想だと思った那智は、方耳だけでなく両耳に攻撃をしかけた。


「ひゃっ!な、那智君、このままだとチョコ作れないよ」
「いいじゃん作らなくて。てか真奈美のチョコは全部俺のだからいいじゃん」
「よ、くな…ぃ」


那智の吐息ですら熱が出たように熱くなり、ずっと耐えてきた真奈美だがついにその場で膝から倒れた。
すぐさま手を耳で覆い、那智からの攻撃を守った。
頬を赤く染め、涙目のまま真奈美は那智を睨んでいた。
だが那智にとっては睨んでいる姿すらも可愛く愛おしく見えた。


「俺の勝ちだから、今年からのバレンタインのチョコはぜーんぶ俺の物だからね!勿論真奈美も俺のモノ!」
「あのね、那智君…チョコは」
「あまり反抗すると、俺も反抗しちゃうよ?」


那智は一時期不良グループのリーダーを務めていた為、また何かをしでかしてもおかしくはない。
またあの時のような事があると身体がいくつあっても足りない。
そう思うと真奈美が渋々お手上げのポーズをとるしか無かった。
そんな素直な真奈美に満足したのか、床に座っている真奈美にギュっと優しく抱きついた。



真奈美が俺を一番に思っているのはもう分かってる。
俺も真奈美が大好きだから。



那智の言葉を聞いた真奈美は真っ赤な顔のまま複雑な表情をしていた。
嬉しいような悔しいような、そんな複雑な心境を持ちながら恋人達の祭日が明日へと控えた―――。








=あとがき=

明日と言いながら14日にUPしちゃったよ…。 とりあえず、那智らしい意地悪で独占欲の強そうな所をどうにか出してみたかったです!
それにしても同棲した那智と真奈美は上手くいくのかな…。(汗)
真奈美は絶対苦労するだろうなー。



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